最強総長は姫を眠らせない。🌹
全員が着席すると望月先生は教壇に立つ。
「えー、中間テストについてだが」
「クラスで一人でも赤点が出たら今月末の体育祭はこのクラスは不参加にさせられるかもしれない」
「はー!?」
「今日金曜日なんですけど!?」
「なんで今頃言うの? 月曜日から言ってよー」
男女共々不満の声が上がる。
「阿久津先生に言われて急遽決まったんだ」
「また悪魔かよ」
男子が不機嫌そうに言う。
体育の阿久津先生、
悪魔ってあだ名で呼ばれてるんだ…。
望月先生は宙くん達を見る。
「特にその辺頑張れよ」
「え゛」
宙くんの隣のあかりちゃんは変な声を出す。
「あー、国語の時といい、剣道の時から完全に目つけられちゃってるね」
耀くんが後ろの席から話しかける。
「めんどくせぇな」
宙くんは机に右肘を突きながら言った。