最強総長は姫を眠らせない。🌹


「あっつ~、午前中の体育祭リハ終わったね~」
 翌日の昼前。ピンクグレーのジャージを着たあかりちゃんが言った。

 私と美青(みお)ちゃんも同じ格好をしている。

「あかり、100メートル走、ばっちりじゃん」
 美青(みお)ちゃんが声を掛けた。

美青(みお)、二人三脚の練習出来なかったんだよね?」

「うん、(そら)がサボッて笑」
(そら)、応援団とリレーもあるし」
「あー、あかりと同じで一人の種目が良かった。クジで決まったから仕方ないけどね」
「でも大丈夫、前に何度か練習したから」
雪乃(ゆきの)は午後、(そら)とリレー頑張って」

「あ、うん」

「それで、あかり、明日告るの?」
 美青(みお)ちゃんが尋ねる。

「え、何いきなり!?」

「あかり、耀(よう)のこと好きでしょ」
 美青(みお)ちゃんは、さらりと言う。

「え!? バレバレ!?」

「うん」

「あー、うーん、告るのはまだいいかな」
「そういう美青(みお)はどうなの? (そら)に言うの?」
< 126 / 392 >

この作品をシェア

pagetop