最強総長は姫を眠らせない。🌹
紺色のキャップ。
綺麗な青髪。
整った顔立ち、かっこいい筋肉。
Tシャツにジーパン姿の男子が先輩の手を振りほどく。
え……。
琉くん!?!?
「なんだてめぇ!」
リーダー格の先輩が叫ぶと、
「あぁ?」
琉くんが一言で場を凍らせる。
「コイツ、危ねぇ!」
「行こうぜ!」
先輩達は慌てて逃げていく。
なんで琉くんが!?
私はハッとする。
もしかしてまた喧嘩しに来たんじゃ…。
「助けてくれてありがとう」
「礼はいい」
「あ、あの、宙くん達と喧嘩はしないで」
「今日はしねぇよ」
「可愛いお前を見に来ただけだ」
か、可愛い!?
私が!?
それはよく分からないけど、見に来ただけなんだ。
そっか、良かった…。
「あの、これお返しします」
私は体操着入れから白のパーカーを取り出して渡す。
琉くんは受け取る。
「琉くん他校生なのに、どうやって高校に入ったの?」