最強総長は姫を眠らせない。🌹

 しばらくして保健室に辿り着くと、(りゅう)くんは扉を開ける。

「先生、いねぇな」
 (りゅう)くんはベットまで歩いて行き、私を優しく寝かせ、布団をかけた。

「写メ見せねぇ方が良かったな」

「いえ、少し思い出せて良かったです」
白坂聖(しろさかせい)さんって…」

「兄の名前だ」

氷浦(ひうら)の6代目総長だったんですか?」

「あぁ。俺とお前が中2の時、兄は高2で氷浦(ひうら)の6代目総長だった」
「ナンバー2、3の高1の仲間連れて強い族を倒し続けてた」
「だが兄が高3になって卒業する時、次の総長を決めなきゃいけなくなって」
「弟の俺が総長になるべき派とナンバー2が総長になるべき派と分かれて内乱になった」
「そん時、一緒に付き人やってた同級生の(よく)(あずさ)と共に戦って俺が勝って、(よく)はナンバー2、(あずさ)はナンバー3になり、今俺が7代目総長って訳だ」

「そうだったんですね…」

「とにかく今は休め」
 (りゅう)くんが私の頭を撫でる。
< 148 / 392 >

この作品をシェア

pagetop