最強総長は姫を眠らせない。🌹
「耀、春、あかり達を保健室に」
「分かった」
「おう」
あかりちゃんは耀くんに、
春くんに名前を呼ばれ意識が戻った美青ちゃんは、そのまま支えられながら保健室に向かう。
ふたりきりになっちゃった……。
宙くんは、はぁ、と息を吐く。
「嘘付きやがって」
「え?」
「頭痛ずっと我慢してただろ?」
「…あはは」
「バレバレだね…」
「まだ動けなそうにないから出来れば飲み物欲しい…」
「分かった」
宙くんは私の頭を優しくぽんぽんすると、飲み物を買いに行く。
あ……。
やばい、ガンガンする。
どうしよ、一人になったらなんか急に気持ち悪く…。
ズキン!
ガラスが割れるような痛みに襲われる。
「う…ごほっ…」
私は右手を口に押さえて吐く。
「ハァ、ハァ、ハァ…」
良かった、一人の時で…。
こんなとこ好きな人に見られたくないもん…。
宙くんが戻って来るまで待ちたいな…。
だけど……、
も、だめ…。