最強総長は姫を眠らせない。🌹

 黄色の髪。
 6代目親衛隊長氷浦(ひうら)と背中に書かれた青の字を金色で囲った白の特攻服。

 その高校生くらいの男子が乗る白いバイクを先頭に2台のバイクが連なり立ち塞がった。

 後ろからは白いバイクに乗った水色髪の男子が2台のバイクを連れ、走ってくる。


「ざーんねん! もう逃げられないよ」


 水色髪の男子が、にっこりと笑った。

 私はゾクッとする。

 6台のバイクに囲まれちゃった……。
 それだけじゃない。
 中学生くらいの男子が一人ずつ乗ってる…。

「殺す前に名乗っておいてあげるね」
「俺は暴走族氷浦(ひうら)のナンバー2の滝浪怜音(たきなみれおん)
「黄色頭がナンバー3の塩津光(しおづこう)だよ」

 私は驚く。

 え、本物の暴走族!?

(よく)

(あずさ)、ちゃんと見てな」

 滝浪(たきなみ)さんと塩津(しおづ)さんが続けて言い、バイクから軽やかに降りると、

「はい!」

「勉強させて頂きます!!」

 滝浪(たきなみ)さんの後ろに乗る(よく)くんと、
 塩津(しおづ)さんの後ろに乗る(あずさ)くんは勢いよく返事をする。
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