最強総長は姫を眠らせない。🌹
連なった前後2台のバイクからも2人ずつ降りる。
そして全員、木刀を構えた。
「宙く…」
「雪乃、俺から絶対離れるなよ」
「うん…」
滝浪さんが自分の右肩を木刀で軽くぽんっと叩くと、ニヒッと笑う。
「さぁ、楽しい夜のお遊びの時間だ!!」
滝浪さんの狂った叫び声を合図に一斉に木刀で襲い掛かってくる。
宙くんは6人の木刀をギリギリ交わしながら、かっこいい蹴りと拳で一人ずつ確実に倒していく。
宙くん、こんなに強かったなんて!
すごい! かっこいい!!
ピッ。
4人目を仕留めるところで宙くんの右頬が切れた。
「宙くん!」
私が叫ぶと、宙くんは顔面にグーパンする。
ドサッ。
4人目も地面に這いつくばった状態で倒れた。
「ガキのくせに、なかなかやるな!」
塩津さんは褒めると、宙くんの頭を木刀で勢いよく殴り掛かる。