最強総長は姫を眠らせない。🌹

 え……。

 思いがけない言葉に抑えようもなく、あとからあとから涙が(こぼ)れ落ちる。

「そしたらずっと近くで守ってやれる」
「てか、俺がもう手離したくねぇんだわ」

「うん、私も…離れたくない」
「一緒に住む」

 私達は強く抱き合った。

「ゆきのん!」
 制服姿のあかりちゃんに、
 鬼雪(おにゆき)の特攻服姿の耀(よう)くん、(しゅん)くん、美青(みお)ちゃんが駆けてくる。

「大丈夫!?」

「私は大丈夫、でもあかりちゃん、ボロボロ…」

 あかりちゃんはペロッと舌を出す。
「へへっ、一般人でもやっつけてやったぜ☆」

「もう、あかり、ほんと無茶するんだから」
 美青(みお)ちゃんは呆れながら言う。

(そら)、仲直り出来たみたいだね」
 耀(よう)くんは、にっこり笑う。

「うるせぇ」

「あー、体動かしたらマジ腹減ったわ。帰ろうぜ」
 (しゅん)くんが明るく言うと、
 私は(そら)くんに支えられながら立ち上がる。
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