最強総長は姫を眠らせない。🌹

secret sleep10🌹おかえり。


 眠れ……ない……。

 翌日の10月28日。私はベットの上で寝たフリをしていた。

 隣には(そら)くんが寝ていて、ぎゅっと抱き締められている。

 もう朝になっちゃった……。

 今日、ほんとうに月曜日?
 なんだか夢を見てるみたい…。

雪乃(ゆきの)ちゃん、おはよう」
 (そら)くんは、わざと耳元で甘く(ささや)いた。

 !!
 初めての、ちゃん呼び!?

 ぱち…。
 私は両目を開ける。

「お、おはよう、(そら)くん」

「はっ、顔、真っ赤」
「こうやって一緒に寝んの初めてじゃないだろ?」

 確かに小5の時、初めて本音を言い合ってからは、
 雷が怖かったり、寂しかったりした日は一緒に寝たこともあったけど…。

 今はドキドキでいっぱいで心臓が壊れそうだ。

「もうっ、起きる」

「ずっと寝たふりしてたくせにな」

 バ、バレてる!?

 (そら)くんは私を離して起き上がる。

 私もゆっくりと起き上がった。

(そら)くんは、眠れた?」

 (そら)くんは私のパーカーのファスナーを半分まで下げる。

 え……。

「眠れねぇよ」

 右側だけパーカーを半分まで脱がすとキャミソールの紐と私の右肩があわらになり、
 うなじに甘いキスを落とした。

 ずっと、こんな幸せな朝が続けばいい。
< 286 / 392 >

この作品をシェア

pagetop