最強総長は姫を眠らせない。🌹
すると私の前に並んでいたサラリーマンが後ろのJK達に押される。
JK達、私の背中、押そうとしてたの?
私は驚きつつも肩を抱き寄せられたまま歩き、宙くんと電車に乗った。
「間一髪だったな」
「うん…助けてくれてありがとう」
*
「あー、ゆきのん、おはよー!」
10分後。次の駅から出たところで、あかりちゃんが手をひらひらと振った。
私と宙くんの驚いた顔を見て、
春くんが、ぶはっと笑う。
「すげぇ顔」
「やっと来たか、遅ぇよ」
腕組をした耀くんが宙くんに話しかける。
「おい、なんでいるんだよ?」
「今日はみんなで登校しよって事になって待ってたの」
美青ちゃんが代わりに説明すると、
あかりちゃんは私の髪に鼻を近づける。
「あ、ゆきのん、宙と同じ香りがする」
ギクッ。
「ふたりとも同じシャンプーで髪洗ってたり?」
やばい。
昨日の夜、宙くんのシャンプーで髪洗っちゃったから……。