最強総長は姫を眠らせない。🌹
私の胸がきゅっと痛む。
「闇十字を潰した理由がお前の為だったとはな」
「…………」
私は黙る。
「それで俺と別れる?」
「っ…」
「別れてどうすんの? お前、どこに帰んの?」
「それは…」
「お前はどこに帰りたいんだよ?」
そんなの、決まってる。
「……宙くんとこ」
宙くんは私をぎゅっと抱き締める。
「最初からそう言えよ」
「手、拒否んなよ」
「俺は掴んだのに」
「ごめん…なさい…」
「デートも誰にも言うなって脅されて言えなくてごめんなさい…」
「もう謝るな」
「宙くん」
私は宙くんの右手をぎゅっと掴む。