最強総長は姫を眠らせない。🌹
「私を今すぐ連れて帰って」
*
わしゃわしゃ。
私は玄関で持っていたタオルで宙くんの髪を拭く。
「おい、俺の髪拭くな。自分の拭けよ」
「私はパーカーのフードで濡れてないから大丈夫…くちゅんっ」
「くしゃみしてんじゃねぇか。貸せ」
宙くんは私のタオルを奪い、私の髪を拭く。
「…あの、宙くん」
「何?」
「同居前の続き、して欲しい」
「そんなおねだりの目で見んじゃねぇよ」
ドサッ……。
宙くんは唇を重ねる。
私の顎を持ち、少し口を開けさせると、また唇を塞ぐ。
あ……宙くんの甘い舌が入ってきて……。
宙くんはもう、優しく絡んで離さない。
不思議…幸せがあふれる。
宙くんが唇を離すと、
私達は強く抱き合う。
「宙くん、ただいま」