最強総長は姫を眠らせない。🌹

「あんたらボサッと何やってんの？　早く廊下の奴ら追っ払いなよ」
　私とあかりちゃんの席の間に立つ美青(みお)ちゃんがキレ気味に命令する。

「は？　めんどくせぇ」
　宙(そら)くんがダルそうに返すと、

　耀(よう)くんは、にこっと笑う。
「俺達今、雪乃(ゆきの)ちゃんの警護中だから無理」

「あ゛ぁ？」

「俺は雪乃(ゆきの)ちゃんじゃなくて美青(みお)の、だけどな」
　完全にブチ切れた美青(みお)ちゃんに春(しゅん)くんが頬を掻(か)きながら言う。

「はぁ！？」

　美青(みお)ちゃん、顔、真っ赤…。

「と、とにかく、雪乃(ゆきの)、何かされたらいいなよ」
「私が全員ボコるから」

　白い鳥怖いって思ってたけど…美青(みお)ちゃんが一番怖い。

＊

　宙(そら)くん、もう空き部屋に来てるかな？

　昼休み。私は一人で空き部屋に行くと両目を見開く。

　ツインちゃんが友達とお昼ご飯を食べていた。
　部屋の中はお弁当の香りで充満している。

「は！？」

「ボサ髪！？」

　ヤンキーギャル風の女子2人が驚きの声を上げると、
　ツインちゃんが笑いかけてきた。
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