最強総長は姫を眠らせない。🌹

「おい、そこで何やってる!」
 望月(もちづき)先生の叫び声が聞こえた。

 ヤンキーギャル風の女子2人が驚く。

「やっば!」

「この声、もっちーじゃん!」

「ふたりとも出よ」

 ツインちゃんに続いてヤンキーギャル風の女子2人はお弁当を持って逃げていく。
 望月(もちづき)先生が私の隣まで駆けてくる。

「逃げられたか…」
「まさか、ウチのクラスの奴らがここを勝手に使用していたとはな」
花城(はなしろ)、君がここに立っていてくれて助かったよ」

「いえ…」

「立ち入り禁止の紙だけじゃだめだな」
「2度と入れないよう、もっと厳重にしないと」

 え……。

「今から職員室に行って先生方と相談してくる。では」
 望月(もちづき)先生はスタスタと歩き、階段を上がっていく。

「はぁっ、雪乃(ゆきの)!」
 (そら)くんが駆けて来た。

「あ、(そら)くん…」

「悪い、女子巻くのに時間かかったわ」
「ここももうだめだな」

「今の聞いて…」
「ごめんなさい、私のせいで空き部屋が……」
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