最強総長は姫を眠らせない。🌹
*
1時間10分後。蔦が絡まる赤い屋根のレンガ倉庫に着いた。
この場所は海外から貨物船が入ってくる港にあり、
屋根には粉雪がまるでガトーショコラに振りかける粉砂糖のように積もっていて、
1階の扉、2階の四角い窓、3階の丸い窓は全て粉雪みたいに白い。
こ、怖かったぁ…。
私、よくヘルメットなしでここまで来れたな…。
死ぬ気で耐えればなんとかなるもんだね…。
氷浦の特攻服を着た琉くんは腰にしがみついて震えている私の手に自分の手を重ねる。
「怖かっただろ?」
「お前、根性あるな。さすが俺の姫だぜ」
琉くんの手の温もりと優しい言葉で安堵し、私はぽろぽろと泣いた。
涙と手の震えが止まると、お互いバイクから降り、特攻服と黒のハーフコートについた粉雪を払う。
「ここは?」
「俺と兄の家で、氷浦のアジトでもある」
「両親の家にはしばらく帰ってねぇ」
「そっか…」
バイクから降り、琉くんは鍵を開けて、黒いレバーを軽く上にあげ、手前に引き、扉を開ける。
中に入ると琉くんも入り、扉を閉めた。
「飲みもん、ミルクティーでいいか?」
「あ、うん」
1時間10分後。蔦が絡まる赤い屋根のレンガ倉庫に着いた。
この場所は海外から貨物船が入ってくる港にあり、
屋根には粉雪がまるでガトーショコラに振りかける粉砂糖のように積もっていて、
1階の扉、2階の四角い窓、3階の丸い窓は全て粉雪みたいに白い。
こ、怖かったぁ…。
私、よくヘルメットなしでここまで来れたな…。
死ぬ気で耐えればなんとかなるもんだね…。
氷浦の特攻服を着た琉くんは腰にしがみついて震えている私の手に自分の手を重ねる。
「怖かっただろ?」
「お前、根性あるな。さすが俺の姫だぜ」
琉くんの手の温もりと優しい言葉で安堵し、私はぽろぽろと泣いた。
涙と手の震えが止まると、お互いバイクから降り、特攻服と黒のハーフコートについた粉雪を払う。
「ここは?」
「俺と兄の家で、氷浦のアジトでもある」
「両親の家にはしばらく帰ってねぇ」
「そっか…」
バイクから降り、琉くんは鍵を開けて、黒いレバーを軽く上にあげ、手前に引き、扉を開ける。
中に入ると琉くんも入り、扉を閉めた。
「飲みもん、ミルクティーでいいか?」
「あ、うん」