最強総長は姫を眠らせない。🌹
それ以上でもそれ以下でもない…。
宙くんの右手が口から離れた。
宙くんは体育館の着替え室に行き、耀くんが追いかけていく。
義理の妹だって言ってくれるの、すごく嬉しい。
はずなのに。
私は自分の胸に右手を当てる。
心がきゅっとして、痛い。
*
「宙、待てよ」
「授業中、寝てるフリしてずっと花城ちゃんのこと見てたよね?」
「義理の妹で大事だから?」
「それとも、他に何か“秘密”があるのかな?」
耀が尋ねると宙は怖い顔をする。
「なんもねぇよ」