最強総長は姫を眠らせない。🌹

 まさかの大ピンチ!?
 なんとか切り抜けて早く高校行かなきゃ…遅刻しちゃう!

「あの、ごめんなさ…」

「謝って済むと思ってんのかゴラァ! 弁償しろゴラァ!」
 赤髪のヤンキーが右足のローファーのつま先を踏む。

 やだやだ。
 怖い。

 私は右足をなんとかローファーから抜き、後ろに一歩下がる。

 ガクッ。

 え……。
 後ろ階段……。

 赤髪のヤンキーに胸ぐらを掴まれそうになる。

「嫌っ…」

 しまった、避け…。

 私は階段から落ちかかる。

 嘘でしょ……。
 このまま落ちたら、頭打って死……。

 まだ(そら)くんと再会してないのに。
 約束、果たしてないのに。

 このまま会えずに終わるなんて絶対に嫌だよ。
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