最強総長は姫を眠らせない。🌹

「そーそー、黒髪がキラキラ耀(よう)くんで」

「銀髪が(しゅん)くん」
「春と書いてしゅんと読むなんて珍しいよね」

「うんうん、3人ともウチの彼氏にしたい!!」

「おい、欲張りすぎ笑」
 女子達がそう盛り上がる中、男子達も話し始める。

「金髪の美青(みお)ちゃん、名前だけにちょー美人!!」

「茶髪に赤リボンのあかりちゃんも可愛くね?」

「おい、あかり、褒められてんぞ」
 廊下側から2列目の一番前に座る(そら)くんの前に立った(しゅん)くんが笑いながら言う。

「えー!? 私!? ないない!!」
 廊下の窓側で(そら)くんの隣の席のあかりちゃんは右手を横に振りながら否定する。

 すると、(そら)くんの後ろの席の耀(よう)くんがあかりちゃんを見て気づく。
「あ、髪のリボン、ほどけかけてる」

「え、ほんと?」

「結び直してあげようか?」

「うん、お願い」
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