最強総長は姫を眠らせない。🌹

「よーし、じゃあ、朝のHR(ホームルーム)始めるぞ」
 望月(もちづき)先生が教室に入って来た。

「もっちーは注意しねぇのかよ笑」
 クラスの男子が笑いながら言うと、(しゅん)くんは戻って来て私の前の席に座る。

 (そら)くん、好きな子はいるのかな?
 分からないけど、聞く勇気もないけど、
 もしいるんだとしたらそれは、

「あ、(そら)、寝始めた」
 耀(よう)くんがそう言うと、

 真ん中の列で耀(よう)くんの隣の席に座る美青(みお)ちゃんは満面の笑みを浮かべる。
「このタイミングで寝るとか。(そら)らしい」

 ふと窓の外を見ると、薄っすらとボサ頭の私が映った。

 ――――うん。
 絶対に私じゃない。
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