最強総長は姫を眠らせない。🌹
「黒沢、前に出ろ」
「…………」
あ、宙くん、また寝てる…。
「また寝たフリか」
「昨日の剣道の授業でも寝てたそうだな」
「登校してくるようになって少しはマシになったかと思ったが」
「全く成長してないな」
「せっかく中学レベルから小学レベルの漢字にしてやったのに」
「もういい。この問題は…」
え、先生と目が合って……。
「花城、お前に解いてもらう」
ええ!?
「ちょ、自分の苗字をわざわざ黒板に書かせるって」
「やばー、花城さん可哀相~」
周りの声が痛い。
私は席を立ち、黒板の前まで歩いて行く。