最強総長は姫を眠らせない。🌹
……?
……あ…れ?
落ちて…ない?
え……。
いつの間にか、後ろから階段を駆け上がって来た誰かに体を支えられていた。
着崩したグレーのブレザーに月籠のエンブレム。
ブルーとグレーチェックのネクタイ。
ネクタイと同じ柄のズボン。
同じ高校の人?
両耳にピアスまでして…。
私は顔を見る。
綺麗な紫髪の男の子……。
かっこいい……じゃなくて。
「雪乃」
宙くん――――。
「ここにいろ」
宙くんとの約束だけが私の心の支えだった。
ずっとずっと宙くんを探してた。
でも諦めかけてた。
それなのに。