破れた恋に、火をつけて。〜元彼とライバルな氷の騎士が「誰よりも、貴女のことを愛している」と傷心の私に付け込んでくる〜
「そんな……誰かにとっては、くだらない理由だよ。虫がすかない。何でも涼しい顔をして簡単にやり遂げる癖に、別に嬉しがる様子もない。そういうのが、ムカついたし嫌だっただけだよ。そんなもんじゃね? 嫌いなやつとか。ディアーヌだって、性格の合わない貴族令嬢の一人や二人居るだろ」
「確かに、居るは居るけど。だからと言って、嫌がらせが過ぎない?」
その程度の何をされた訳でもない理由で声を掛けようとしていた女の子を事前に知っていたからと、横取りするなんて全く意味がわからない。かつ、その女の子と一年間も付き合っている。私の事だけど。
「嫌いな奴に、どうにかして一泡吹かせたかっただけだよ……まー、別に思った程にはすっきりもしなかったけど? そういう経緯で付き合い始めたディアーヌは確かに可愛かった。でも、お前はもう何言っても信じないかもしれないけど、罪悪感は俺も一応あったし。ランスロットは、お前の心配ばかりしてたよ。嫌味を言えば、大事にしてやってくれってさ……お前、あいつになんかした?」
「確かに、居るは居るけど。だからと言って、嫌がらせが過ぎない?」
その程度の何をされた訳でもない理由で声を掛けようとしていた女の子を事前に知っていたからと、横取りするなんて全く意味がわからない。かつ、その女の子と一年間も付き合っている。私の事だけど。
「嫌いな奴に、どうにかして一泡吹かせたかっただけだよ……まー、別に思った程にはすっきりもしなかったけど? そういう経緯で付き合い始めたディアーヌは確かに可愛かった。でも、お前はもう何言っても信じないかもしれないけど、罪悪感は俺も一応あったし。ランスロットは、お前の心配ばかりしてたよ。嫌味を言えば、大事にしてやってくれってさ……お前、あいつになんかした?」