破れた恋に、火をつけて。〜元彼とライバルな氷の騎士が「誰よりも、貴女のことを愛している」と傷心の私に付け込んでくる〜
ずっと紳士的な態度を崩さなかったランスロットらしくなく、魔女グウィネスのことを説明しようとしていた私の言葉を遮り、そう言った。彼らしいとは言っても、私はまだ彼のことを全然知らないんだけど。
でも、知らないなら。これから、知っていけば良い訳で。
「貴方に……嘘を吐きたくないので、言いますけど。クレメントが、何か言いたそうにしていた時はあったんですけど」
説明しようとする言葉がどんどん小さく尻すぼみになっていったのは、仕方ない事だと思う。
ランスロットがこちらへとゆっくり歩みを進めて、近付いて来たからだ。そして、言葉を止めた瞬間には、彼の顔は私のすぐ前にあった。
「それで……どうしたんですか」
続きを促すように言ったランスロットに、私は吃りつつ言った。
「もっ……もう、騙されないって、言いました。あと……私はクレメントより、ランスロット様の方が好みだからって」
顔を熱くした私が、それを言った時。間近にあるランスロットの顔は、呆気に取られたように見えた。わかりにくいけど、すごくわかりにくいけど。気がするって程度だけど。
「ありがとうございます」
でも、知らないなら。これから、知っていけば良い訳で。
「貴方に……嘘を吐きたくないので、言いますけど。クレメントが、何か言いたそうにしていた時はあったんですけど」
説明しようとする言葉がどんどん小さく尻すぼみになっていったのは、仕方ない事だと思う。
ランスロットがこちらへとゆっくり歩みを進めて、近付いて来たからだ。そして、言葉を止めた瞬間には、彼の顔は私のすぐ前にあった。
「それで……どうしたんですか」
続きを促すように言ったランスロットに、私は吃りつつ言った。
「もっ……もう、騙されないって、言いました。あと……私はクレメントより、ランスロット様の方が好みだからって」
顔を熱くした私が、それを言った時。間近にあるランスロットの顔は、呆気に取られたように見えた。わかりにくいけど、すごくわかりにくいけど。気がするって程度だけど。
「ありがとうございます」