破れた恋に、火をつけて。〜元彼とライバルな氷の騎士が「誰よりも、貴女のことを愛している」と傷心の私に付け込んでくる〜
近くの手すりに手を置いて様子を見ていた私たち二人を見つけ、コンスタンス様とランスロットは素早く近付いて来た。
なんていうか、感無量という言葉はこういう時に使うんだと思う。
こちらにやって来るランスロットに無意識に駆け寄り、その勢いのままで彼に抱きつけば、大きな身体はちっとも揺らぐこともなくぎゅうっと強く抱きしめ返してくれた。
「心配した」
耳元で聞こえた掠れた声に、泣きそうになった。その響きだけでどれだけ私の事を心配してくれていたか、良くわかったから。
「助けに来てくれて、ありがとう。私たちもう、二人で海に飛び込んで命を断つしかないって……そう思っていて」
私の言葉を聞いたランスロットは、痛いくらいの力を込めて抱きしめた。そして、鍛えられた自分の力ではいけないと、気がついてくれたのかすぐに緩めてくれた。
「そうか、良かった。僕たちも……もしかしたら、間に合わないのではないかと……最悪の事態も考えた。本当に良かった」
「ねえ。ランスロット。どうやって、私たちがここに居るってわかったの? それが、すごく不思議で……」
なんていうか、感無量という言葉はこういう時に使うんだと思う。
こちらにやって来るランスロットに無意識に駆け寄り、その勢いのままで彼に抱きつけば、大きな身体はちっとも揺らぐこともなくぎゅうっと強く抱きしめ返してくれた。
「心配した」
耳元で聞こえた掠れた声に、泣きそうになった。その響きだけでどれだけ私の事を心配してくれていたか、良くわかったから。
「助けに来てくれて、ありがとう。私たちもう、二人で海に飛び込んで命を断つしかないって……そう思っていて」
私の言葉を聞いたランスロットは、痛いくらいの力を込めて抱きしめた。そして、鍛えられた自分の力ではいけないと、気がついてくれたのかすぐに緩めてくれた。
「そうか、良かった。僕たちも……もしかしたら、間に合わないのではないかと……最悪の事態も考えた。本当に良かった」
「ねえ。ランスロット。どうやって、私たちがここに居るってわかったの? それが、すごく不思議で……」