破れた恋に、火をつけて。〜元彼とライバルな氷の騎士が「誰よりも、貴女のことを愛している」と傷心の私に付け込んでくる〜
「落ち着いて、聞いて。ジェルマンに攫われた私を救うために、コンスタンスは東の森に住んでいる魔女に対して、場所を教えてくれたら自分に出来ることならなんでもするという、とんでもない条件を提示したらしいの。本当に、信じられないわ。確かにあの時は私たちに最悪の事態も考えられたとは言え、一国の王太子の立場に居る人間がすることではないもの……本当に、ごめんなさい」
自分に出来る事ならなんでもするからという条件は、切羽詰まった何かの報酬としてだとしても、使うべきものではないとは私も冷静に思う。
特にコンスタンス様は王太子という重い責任ある立場で、数え切れない国民の人生を背負っていると言っても過言ではないのに、
もし王位を譲れと要求されてしまえば、彼はどうするつもりだったんだろうか。
けれど、その強い焦りこそが彼が最愛のラウィーニアを失うかもしれないという恐怖に起因したものだとしたら……。
「コンスタンス様は、本当にラウィーニアを愛しているのね。最初、ジェルマンが貴女のことを狙った理由が本当に良くわかるわ。でも、なんでそれが私に謝ることに繋がるの?」
自分に出来る事ならなんでもするからという条件は、切羽詰まった何かの報酬としてだとしても、使うべきものではないとは私も冷静に思う。
特にコンスタンス様は王太子という重い責任ある立場で、数え切れない国民の人生を背負っていると言っても過言ではないのに、
もし王位を譲れと要求されてしまえば、彼はどうするつもりだったんだろうか。
けれど、その強い焦りこそが彼が最愛のラウィーニアを失うかもしれないという恐怖に起因したものだとしたら……。
「コンスタンス様は、本当にラウィーニアを愛しているのね。最初、ジェルマンが貴女のことを狙った理由が本当に良くわかるわ。でも、なんでそれが私に謝ることに繋がるの?」