破れた恋に、火をつけて。〜元彼とライバルな氷の騎士が「誰よりも、貴女のことを愛している」と傷心の私に付け込んでくる〜
「それは……呪術を受けた本人が、ランスロットが居なくても大丈夫なのか?」
「ランスロット・グラディスは、感情や記憶を強制的に塗り変えられたばかりです。いくら王宮騎士団の筆頭騎士の一人とは言え、単体での危険な任務に就かせることには僕は反対します」
「だが。どうする。だとすると……」
「殿下にこちらに同行している筆頭騎士のクレメント・ボールドウィンが最も適任かと。それに、彼の炎系の攻撃は森の魔物たち対しては特攻になります。その御令嬢の安全を見るなら、彼が最適でしょうね」
驚きの事実を、聞いてしまった。まさかのクレメントもここに、来てたんだ。全く見掛けなかったけど。彼自身も仕事とは言え、前にラウィーニアから私の前には決して姿を現すなと言われていたから……そういうことね。
「あいつは……件の令嬢とは、余り良い関係とは言えない。クライトンかヘンドリックは、こちらに呼び寄せられないか」
「他の筆頭騎士三人は、殿下が出発後に急ぎの任務で遠征に出ています。確かに単体での護衛任務には、彼らが最適だと僕も思います。移動魔法で呼び寄せることは可能ですが……」
「ランスロット・グラディスは、感情や記憶を強制的に塗り変えられたばかりです。いくら王宮騎士団の筆頭騎士の一人とは言え、単体での危険な任務に就かせることには僕は反対します」
「だが。どうする。だとすると……」
「殿下にこちらに同行している筆頭騎士のクレメント・ボールドウィンが最も適任かと。それに、彼の炎系の攻撃は森の魔物たち対しては特攻になります。その御令嬢の安全を見るなら、彼が最適でしょうね」
驚きの事実を、聞いてしまった。まさかのクレメントもここに、来てたんだ。全く見掛けなかったけど。彼自身も仕事とは言え、前にラウィーニアから私の前には決して姿を現すなと言われていたから……そういうことね。
「あいつは……件の令嬢とは、余り良い関係とは言えない。クライトンかヘンドリックは、こちらに呼び寄せられないか」
「他の筆頭騎士三人は、殿下が出発後に急ぎの任務で遠征に出ています。確かに単体での護衛任務には、彼らが最適だと僕も思います。移動魔法で呼び寄せることは可能ですが……」