【コミカライズ決定】王太子妃候補クララの恋愛事情~政略結婚なんてお断りします~
7.知りたいものは、何?
「王妃とは一体どんな話をしたんだ?」
フリードの執務室に戻るな否や、そう問いかけてきたのはコーエンだった。
「……王妃じゃなくて、王妃様、でしょ?」
クララは口にしながら、苦笑を浮かべた。
手に持った分厚い書類に目を通しながら、コーエンはチラリとクララを見上げる。普段は掛けていない眼鏡の奥に隠れた青い瞳が、キラリと光って見えた。
「話したのは……互いの自己紹介とか世間話とか、かな」
何と答えれば良いものか考えあぐねて、クララはそう口にした。
過去の王太子選抜については、コーエンには話さぬ方が良いだろう。そう判断したのだ。
「世間話、ねぇ」
コーエンは眼鏡を外しながら、小さなため息を漏らす。クララは曖昧に笑いながら、そっと目を伏せた。
フリードの執務室に戻るな否や、そう問いかけてきたのはコーエンだった。
「……王妃じゃなくて、王妃様、でしょ?」
クララは口にしながら、苦笑を浮かべた。
手に持った分厚い書類に目を通しながら、コーエンはチラリとクララを見上げる。普段は掛けていない眼鏡の奥に隠れた青い瞳が、キラリと光って見えた。
「話したのは……互いの自己紹介とか世間話とか、かな」
何と答えれば良いものか考えあぐねて、クララはそう口にした。
過去の王太子選抜については、コーエンには話さぬ方が良いだろう。そう判断したのだ。
「世間話、ねぇ」
コーエンは眼鏡を外しながら、小さなため息を漏らす。クララは曖昧に笑いながら、そっと目を伏せた。