【コミカライズ決定】王太子妃候補クララの恋愛事情~政略結婚なんてお断りします~
「それにしても良いの?こんな素敵なブローチを戴いてしまって。あなたの婚約者に怒られるんじゃなくて?」
その点目の前の令嬢、レイチェルは大変御しやすい。餌をぶら下げればすぐに喰いつくし、ヨハネスもそんな彼女のことを理解したうえで好きにさせている。おまけにヨハネスはレイチェルの他に側近を付けていないため、変な邪魔が入ることも無かった。
「もちろん。――――もしも俺が王太子になったら、妃の位はあなたのものですから」
クララとレイチェルの圧倒的な違い。それは、レイチェルにとっては『王太子妃』の位が全てということだ。
「本当に大丈夫なの?スカイフォール家の令嬢はそれで納得する?」
うっとりと微笑みながら、レイチェルは頬を赤く染める。
レイチェルは王太子妃になれるならば、ヨハネスだろうがフリードだろうが、相手はどちらでも構わないのだ。
「えぇ。彼女は寧ろ、王太子妃の位を辞退したがっているぐらいですから」
フリードはそう言って穏やかに目を細める。
決して嘘は言っていない。
けれど、もしも自分が王太子になったとして、クララを手放す気は微塵もなかった。
その点目の前の令嬢、レイチェルは大変御しやすい。餌をぶら下げればすぐに喰いつくし、ヨハネスもそんな彼女のことを理解したうえで好きにさせている。おまけにヨハネスはレイチェルの他に側近を付けていないため、変な邪魔が入ることも無かった。
「もちろん。――――もしも俺が王太子になったら、妃の位はあなたのものですから」
クララとレイチェルの圧倒的な違い。それは、レイチェルにとっては『王太子妃』の位が全てということだ。
「本当に大丈夫なの?スカイフォール家の令嬢はそれで納得する?」
うっとりと微笑みながら、レイチェルは頬を赤く染める。
レイチェルは王太子妃になれるならば、ヨハネスだろうがフリードだろうが、相手はどちらでも構わないのだ。
「えぇ。彼女は寧ろ、王太子妃の位を辞退したがっているぐらいですから」
フリードはそう言って穏やかに目を細める。
決して嘘は言っていない。
けれど、もしも自分が王太子になったとして、クララを手放す気は微塵もなかった。