Tepes(ツェペシュ)
学校の近くまで走ると、幼なじみの二人が歩いていた。
「じーん、ヘンリー!」
呼び掛けると、二人は直ぐさま振り向いた。
「美奈?何やってんの?」
幼なじみの一人、笹森陣は怪訝そうに美奈を見つめた。
「…何かあった?」
もう一人の幼なじみ、桐山ヘンリは、何かを察したらしく尋ねた。
「お姉が…離れから抜け出して…居なくなっちゃって…探してるの…」
息を切らしながら、美奈は二人に理由を話す。
「鍵掛けてたのにか?…じゃあ、登校するかわかんねーんだ?」
陣はそういうと、ヘンリの首根っこを掴んだ。
「ジン、何するのさ」
「お前、混ざりたいとか思ってるだろ。ダメダメ、先公に言いに行くの、俺と」
じゃ、というとヘンリを引きずりながら陣は校舎に消えていった。それを見送ると、美奈はまた走り始めようとした。
-プルル…プルルル…-
「お姉!?」
姉からの着信だった。メールを開くと、「助けて」だけ書かれている。美奈は、助けに行くから、何処にいるのか知らせてと、返信した。するとすぐ、「高校の校舎の裏」というメールが返って来た。
「じーん、ヘンリー!」
呼び掛けると、二人は直ぐさま振り向いた。
「美奈?何やってんの?」
幼なじみの一人、笹森陣は怪訝そうに美奈を見つめた。
「…何かあった?」
もう一人の幼なじみ、桐山ヘンリは、何かを察したらしく尋ねた。
「お姉が…離れから抜け出して…居なくなっちゃって…探してるの…」
息を切らしながら、美奈は二人に理由を話す。
「鍵掛けてたのにか?…じゃあ、登校するかわかんねーんだ?」
陣はそういうと、ヘンリの首根っこを掴んだ。
「ジン、何するのさ」
「お前、混ざりたいとか思ってるだろ。ダメダメ、先公に言いに行くの、俺と」
じゃ、というとヘンリを引きずりながら陣は校舎に消えていった。それを見送ると、美奈はまた走り始めようとした。
-プルル…プルルル…-
「お姉!?」
姉からの着信だった。メールを開くと、「助けて」だけ書かれている。美奈は、助けに行くから、何処にいるのか知らせてと、返信した。するとすぐ、「高校の校舎の裏」というメールが返って来た。