【電子書籍化】婚約破棄された伯爵令嬢ですが隣国で魔導具鑑定士としてみんなから愛されています~ただし一人だけ溺愛してくる~
むむっとカリーネは唇を尖らせる。魔導パン焼き機はロード伯爵領の工場で製造している。それはレマー商会の魔導具として、販売される。だが、あの工場で調達している部品は、国内調達が一般的だ。そして、魔鉱石もロード伯領で採れたものを使用しているし、関連商会にもその魔鉱石を売って、部品を作ってもらっている。
だから、このストレーム国から部品調達する理由は無いのだ。もしかして、ホルヴィスト国内でも部品調達が難しくなっているのだろうか。
「カリーネには黙っていたが。ホルヴィスト国内で売られている魔導パン焼き機だが、レマー商会以外の商会も参入してきている」
「えっ。そうなんですか……。せっかく、考えた魔導具だったのに。なんか、真似された感が満載です」
「まぁ、こればかりは仕方ない。新しい魔導具が出れば、それを真似て独自の設計で同じようなものを作り出してくる。この魔導音声放送機だって、どこの商会でも作っているものだしな。それでもボルネマン商会の物が一番売れてるってことは、品質なり値段なり購入後のサービスだったり。他の商会との差別化ができているからだろう。それに、魔導パン焼き機だって、レマー商会のは評判がいいんだぞ? 評判が良すぎて買えない者たちが、仕方なく他の商会の物を買っているという感じなんだ。ま、どういった客層を狙うか、というのが商売における戦略なんだろうな、とは思うのだが」
なるほどな、とラーシュの言うことも一理ある。
だから、このストレーム国から部品調達する理由は無いのだ。もしかして、ホルヴィスト国内でも部品調達が難しくなっているのだろうか。
「カリーネには黙っていたが。ホルヴィスト国内で売られている魔導パン焼き機だが、レマー商会以外の商会も参入してきている」
「えっ。そうなんですか……。せっかく、考えた魔導具だったのに。なんか、真似された感が満載です」
「まぁ、こればかりは仕方ない。新しい魔導具が出れば、それを真似て独自の設計で同じようなものを作り出してくる。この魔導音声放送機だって、どこの商会でも作っているものだしな。それでもボルネマン商会の物が一番売れてるってことは、品質なり値段なり購入後のサービスだったり。他の商会との差別化ができているからだろう。それに、魔導パン焼き機だって、レマー商会のは評判がいいんだぞ? 評判が良すぎて買えない者たちが、仕方なく他の商会の物を買っているという感じなんだ。ま、どういった客層を狙うか、というのが商売における戦略なんだろうな、とは思うのだが」
なるほどな、とラーシュの言うことも一理ある。