【電子書籍化】婚約破棄された伯爵令嬢ですが隣国で魔導具鑑定士としてみんなから愛されています~ただし一人だけ溺愛してくる~
「それで、魔導パン焼き機の需要が増えて、こちらの部品がホルヴィストに流れている、と」
「そういうことだな。ホルヴィストの方が金払いがいいとかという話で、そっちが優先されてしまうんだ。だからって、こっちもいつもより高い値段で仕入れてしまえば、魔導具の原価が上がってしまうから、売れば売るほど赤字ということにもなりかねない」
「その、部品入手難というのは、他の工場も同じような感じなんですか?」
「ああ、そうだ。このストレーム国内であれば似たり寄ったりだな。だから、必要になる部品を今までよりも早めに発注をかけるようなことをして、部品が途切れないようにというスケジュールを組んでいる。実は、あの蓄魔力器も、十日で手に入ると言われていたんだが、実はさらに五日程遅れてな。困って、他の商会に相談したら、ブルック商会ではその部品が不動在庫になっているらしくてな。それを買い取ることにしたんだ。それで、なんとか繋がった。まあ、結局、怪しげな代理店から仕入れた蓄魔力器を使った製品はダメになってしまったが」
今までの話を聞いてカリーネは考える。
必要なところに無い部品。だけど、不要なところでは余っている部品。需要と供給のバランス。
「そういうことだな。ホルヴィストの方が金払いがいいとかという話で、そっちが優先されてしまうんだ。だからって、こっちもいつもより高い値段で仕入れてしまえば、魔導具の原価が上がってしまうから、売れば売るほど赤字ということにもなりかねない」
「その、部品入手難というのは、他の工場も同じような感じなんですか?」
「ああ、そうだ。このストレーム国内であれば似たり寄ったりだな。だから、必要になる部品を今までよりも早めに発注をかけるようなことをして、部品が途切れないようにというスケジュールを組んでいる。実は、あの蓄魔力器も、十日で手に入ると言われていたんだが、実はさらに五日程遅れてな。困って、他の商会に相談したら、ブルック商会ではその部品が不動在庫になっているらしくてな。それを買い取ることにしたんだ。それで、なんとか繋がった。まあ、結局、怪しげな代理店から仕入れた蓄魔力器を使った製品はダメになってしまったが」
今までの話を聞いてカリーネは考える。
必要なところに無い部品。だけど、不要なところでは余っている部品。需要と供給のバランス。