【電子書籍化】婚約破棄された伯爵令嬢ですが隣国で魔導具鑑定士としてみんなから愛されています~ただし一人だけ溺愛してくる~
ラーシュは唸って腕を組んだ。カリーネの発想は、この部品の入手難の今、どこの工場においても役に立つことはわかっている。むしろ、すぐにでも実践したい内容だ。
「カリーネ。君はそれを一人で考えたのか?」
「あ、そうですね。会長が他の商会から必要な部品を売ってもらったというお話をされたので。だけど、その商会にとっては不動在庫になっていた、邪魔な部品なんですよね」
カリーネの発想に、他の三人は唸るしかない。だが、それと同時に期待もしている。
「わかった。カリーネの案が実現できるように、動いてみるか」
ラーシュは組んでいた腕を解いた。
「カリーネ。君は何気なく口にしているが、これは、この国の魔導具を作っている商会にとっては画期的なアイディアなんだよ。先ほども言ったが、部品の入手難は、何もボルネマン商会だけで起こっている問題ではない。しかも、頻繁に起こっている工場荒らし。どこもかしこも、魔導具を作る部品をかき集めるのに、躍起になっているはずなんだ」
「皆さんのお役に立てたようで何よりです」
「なあ、カリーネ嬢」
ボルネマンが猫なで声でカリーネの名を呼んだ。それを耳にしたハイケがぎょぎょっという表情をする。
「カリーネ。君はそれを一人で考えたのか?」
「あ、そうですね。会長が他の商会から必要な部品を売ってもらったというお話をされたので。だけど、その商会にとっては不動在庫になっていた、邪魔な部品なんですよね」
カリーネの発想に、他の三人は唸るしかない。だが、それと同時に期待もしている。
「わかった。カリーネの案が実現できるように、動いてみるか」
ラーシュは組んでいた腕を解いた。
「カリーネ。君は何気なく口にしているが、これは、この国の魔導具を作っている商会にとっては画期的なアイディアなんだよ。先ほども言ったが、部品の入手難は、何もボルネマン商会だけで起こっている問題ではない。しかも、頻繁に起こっている工場荒らし。どこもかしこも、魔導具を作る部品をかき集めるのに、躍起になっているはずなんだ」
「皆さんのお役に立てたようで何よりです」
「なあ、カリーネ嬢」
ボルネマンが猫なで声でカリーネの名を呼んだ。それを耳にしたハイケがぎょぎょっという表情をする。