【コミカライズ】【電子書籍化】婚約破棄された伯爵令嬢ですが隣国で魔導具鑑定士としてみんなから愛されています~ただし一人だけ溺愛してくる~
 そこでラーシュは、くすりと笑う。

「俺は、魔導具士養成学校の研究生だよ。それ以上でもそれ以下でもない。ただコネがあるだけだ」

 そのコネが気になるところ。それに、何かあればハイケはラーシュを呼びつける。彼にその「何か」を伝えると、解決にまで導かれる。

 じぃっとカリーネはラーシュを見上げた。見上げる首の角度も、以前よりは小さくなっていた。

「どうした?」

「いえ、何でもありません」

「そうか」

「毎日のように一緒にいるからか、君がこんなに大きくなったことに気付かなかったな」
 そこでラーシュはカリーネの頭をゆっくりと撫でた。またカリーネはむぅと唇を尖らせて、ラーシュを見上げる。

「おいおい、そういう顔をするな。チュウでもして欲しいのか?」

「は? あ、え?」

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