【電子書籍化】婚約破棄された伯爵令嬢ですが隣国で魔導具鑑定士としてみんなから愛されています~ただし一人だけ溺愛してくる~
「だから、君の家族が心配しないようにと、俺が定期的に報告しているわけだ」
「そうなんですか?」
「君は、フランに手紙を書いているようだが。魔導具についての報告しかしてこない、とフランが嘆いていたよ」
「あ、はい。新しい試作をお願いしたかったので。お義兄さまには、そちらの件で連絡しています」
そういうところだ、とラーシュは笑う。
「それで。いつまでそれを背負っているつもりだい? 荷物を置きにきたのだろう?」
ラーシュにリュックを指摘され、まだそれを背負っていたことに気付いた。カリーネはリュックをおろすと、机の脇にかける。
「けっこう、本も読んでいるみたいだな」
ラーシュはカリーネの机の上の本棚に並んでいる本に視線を走らせる。
「あ、ラーシュさん。魔導具の安全設計に関する本でオススメがあったら教えてほしいんですけど。あとは、信頼性試験について」
「君は、このような狭い空間で男女が二人きりになっても何とも思わないのか?」
と言われても、ラーシュの研究室でいろいろと教えてもらっているとも二人きりになっている。だから、今もそのときと同じような感覚、なのだが。
「そうなんですか?」
「君は、フランに手紙を書いているようだが。魔導具についての報告しかしてこない、とフランが嘆いていたよ」
「あ、はい。新しい試作をお願いしたかったので。お義兄さまには、そちらの件で連絡しています」
そういうところだ、とラーシュは笑う。
「それで。いつまでそれを背負っているつもりだい? 荷物を置きにきたのだろう?」
ラーシュにリュックを指摘され、まだそれを背負っていたことに気付いた。カリーネはリュックをおろすと、机の脇にかける。
「けっこう、本も読んでいるみたいだな」
ラーシュはカリーネの机の上の本棚に並んでいる本に視線を走らせる。
「あ、ラーシュさん。魔導具の安全設計に関する本でオススメがあったら教えてほしいんですけど。あとは、信頼性試験について」
「君は、このような狭い空間で男女が二人きりになっても何とも思わないのか?」
と言われても、ラーシュの研究室でいろいろと教えてもらっているとも二人きりになっている。だから、今もそのときと同じような感覚、なのだが。