【電子書籍化】婚約破棄された伯爵令嬢ですが隣国で魔導具鑑定士としてみんなから愛されています~ただし一人だけ溺愛してくる~
「あら、なんだって頑張っているのね。ラベルゴ商会」
「躍起になっているんだろ? あそこの魔導具がこちらに出回り始めたしな。勢いをつけたいところだ」
「ところがね。そのラベルゴ商会。作ってる魔導具はクズなのよ、クズ」
ハイケの言葉にラーシュが目を細める。
「あとで工房の方で見せるけど。ラベルゴ商会の魔導具の修理依頼を受け付けてね。修理のために基板を取り出したら、真っ黒焦げ」
「燃えたのか?」
「みたいね。幸い、外まで燃え広がるようなエネルギーはなかったみたいだけど、あれ、一歩間違えれば、火事になるわよ。はい、カリーネ、あなたの出番よ」
まさか、ここでハイケから話を振られるとは思ってもいなかった。カリーネは紅茶のカップを隅っこにどかしてから、書いた回路図を広げた。
「これが、修理依頼のあった魔導具の回路図を書き起こしたものなんですけど」
ラーシュも回路図に視線を落とす。
「ここの起動回路のこの部分なんですが」
カリーネが指で示せば、ラーシュもハッとする。
「躍起になっているんだろ? あそこの魔導具がこちらに出回り始めたしな。勢いをつけたいところだ」
「ところがね。そのラベルゴ商会。作ってる魔導具はクズなのよ、クズ」
ハイケの言葉にラーシュが目を細める。
「あとで工房の方で見せるけど。ラベルゴ商会の魔導具の修理依頼を受け付けてね。修理のために基板を取り出したら、真っ黒焦げ」
「燃えたのか?」
「みたいね。幸い、外まで燃え広がるようなエネルギーはなかったみたいだけど、あれ、一歩間違えれば、火事になるわよ。はい、カリーネ、あなたの出番よ」
まさか、ここでハイケから話を振られるとは思ってもいなかった。カリーネは紅茶のカップを隅っこにどかしてから、書いた回路図を広げた。
「これが、修理依頼のあった魔導具の回路図を書き起こしたものなんですけど」
ラーシュも回路図に視線を落とす。
「ここの起動回路のこの部分なんですが」
カリーネが指で示せば、ラーシュもハッとする。