【コミカライズ】【電子書籍化】婚約破棄された伯爵令嬢ですが隣国で魔導具鑑定士としてみんなから愛されています~ただし一人だけ溺愛してくる~
8.伯爵令嬢、魔導士と会う
扉を開けると、壁には大きな絵画が飾られており、執務用の大きな机があった。さらにゆったりとしたソファがいくつか並んでいる。
さらに、この場にいた人物は三人。
「やぁ、ラーシュ。そちらが噂のカリーネ嬢かい?」
黒髪でローブを纏う男が、長い足を投げ出しながらソファに座っていた。
ちっ、とラーシュが舌打ちをしたことにカリーネは気付く。
「カリーネ。仕方ないから、とりあえず紹介しておく」
「おいおい、仕方ないとか、とりあえず、とか。相変わらず君は失礼な奴だな」
黒髪の男が言えば、他の二人も苦笑する。
「この失礼な男がマルスラン・カルテリ、見ての通り魔導士だ。そして、見ての通り怪我をしたやつ。それから後ろの二人はマルスランの部下その一と、その二」
その一と呼ばれた方がイヴァン、その二と呼ばれた方がカルロスという名であった。カリーネが名を覚えようとすれば、わざわざ覚える必要はない、とラーシュが一喝する。となれば、目の前の三人は笑うしかない。
「ラーシュがカリーネ嬢のことを気に入っていることはわかった。だが、こちらもカリーネ嬢の力が必要でね」
マルスランが、見てくれとでも言うかのように右手を出してきた。痛々しいほど、包帯でグルグル巻きにされている。
さらに、この場にいた人物は三人。
「やぁ、ラーシュ。そちらが噂のカリーネ嬢かい?」
黒髪でローブを纏う男が、長い足を投げ出しながらソファに座っていた。
ちっ、とラーシュが舌打ちをしたことにカリーネは気付く。
「カリーネ。仕方ないから、とりあえず紹介しておく」
「おいおい、仕方ないとか、とりあえず、とか。相変わらず君は失礼な奴だな」
黒髪の男が言えば、他の二人も苦笑する。
「この失礼な男がマルスラン・カルテリ、見ての通り魔導士だ。そして、見ての通り怪我をしたやつ。それから後ろの二人はマルスランの部下その一と、その二」
その一と呼ばれた方がイヴァン、その二と呼ばれた方がカルロスという名であった。カリーネが名を覚えようとすれば、わざわざ覚える必要はない、とラーシュが一喝する。となれば、目の前の三人は笑うしかない。
「ラーシュがカリーネ嬢のことを気に入っていることはわかった。だが、こちらもカリーネ嬢の力が必要でね」
マルスランが、見てくれとでも言うかのように右手を出してきた。痛々しいほど、包帯でグルグル巻きにされている。