【電子書籍化】婚約破棄された伯爵令嬢ですが隣国で魔導具鑑定士としてみんなから愛されています~ただし一人だけ溺愛してくる~
「こいつ、こう見えても魔導士団の団長を務めている」
ラーシュがカリーネの耳元で囁いたため、カリーネも小さく頷く。とくに、こう見えても、というところに激しく同意したい。
「家はあるらしいのだが、帰るのが面倒くさいとかなんとか言い出して、とうとうここに住み始めた」
なるほど、と思った。だから、そこで魔導具を使ったのだろう。
「え、と。私はこの爆発した魔導具を見ればいいんですか?」
「そう。オレのせいじゃないんだ。魔導具が爆発したのは。絶対にそれが悪い。だけど、誰も信じてくれなくてね。寂しいよね。オレ、嘘ついてないのに」
「日頃の行いがそうさせているんだろ?」
ラーシュが言えば、少し離れたところに座っている部下その一とその二もくくっと笑いをこらえていた。なんとなく、このマルスランという人柄が見えてきたような気がした。
「では、確認しますね」
「汚れるから、確認しなくてもいい。どうせ、わかりきっているんだろう?」
ラーシュがカリーネの耳元で囁いたため、カリーネも小さく頷く。とくに、こう見えても、というところに激しく同意したい。
「家はあるらしいのだが、帰るのが面倒くさいとかなんとか言い出して、とうとうここに住み始めた」
なるほど、と思った。だから、そこで魔導具を使ったのだろう。
「え、と。私はこの爆発した魔導具を見ればいいんですか?」
「そう。オレのせいじゃないんだ。魔導具が爆発したのは。絶対にそれが悪い。だけど、誰も信じてくれなくてね。寂しいよね。オレ、嘘ついてないのに」
「日頃の行いがそうさせているんだろ?」
ラーシュが言えば、少し離れたところに座っている部下その一とその二もくくっと笑いをこらえていた。なんとなく、このマルスランという人柄が見えてきたような気がした。
「では、確認しますね」
「汚れるから、確認しなくてもいい。どうせ、わかりきっているんだろう?」