【電子書籍化】婚約破棄された伯爵令嬢ですが隣国で魔導具鑑定士としてみんなから愛されています~ただし一人だけ溺愛してくる~
どうぞ、とイヴァンがカリーネの前に美味しそうなケーキを差し出した。だが、それはカリーネの前にだけであって、ラーシュの前には無い。本当にこの部下たちは、上司の言うことを聞く優秀な部下なようだ。
「どうぞどうぞ、カリーネ嬢。遠慮なく食べて。オレ、君の事気に入ったから」
ニヤニヤとマルスランは楽しそうに笑っているし、ラーシュは悔しそうに顔を歪めているし。
カリーネはケーキのお皿を手にすると膝の上で、それにフォークを入れた。一切れフォークにのせて口に入れると、上品な甘さが口腔内に広がる。
「それ、美味しいでしょ?」
「はい、おいひいです」
カリーネはもう一度フォークをいれると、一切れフォークの上にのせる。そしてそれを、ラーシュの口の前に差し出せば、彼がぱくっと食べる。
「美味しいですよね」
尋ねれば、彼も頷く。
「あのさぁ……」
膝の上に肘をあてて頬杖をついているマルスランが目の前の二人をじっと見つめているわけだが。
「君たち二人って、いつもそんな感じなわけ?」
「どうぞどうぞ、カリーネ嬢。遠慮なく食べて。オレ、君の事気に入ったから」
ニヤニヤとマルスランは楽しそうに笑っているし、ラーシュは悔しそうに顔を歪めているし。
カリーネはケーキのお皿を手にすると膝の上で、それにフォークを入れた。一切れフォークにのせて口に入れると、上品な甘さが口腔内に広がる。
「それ、美味しいでしょ?」
「はい、おいひいです」
カリーネはもう一度フォークをいれると、一切れフォークの上にのせる。そしてそれを、ラーシュの口の前に差し出せば、彼がぱくっと食べる。
「美味しいですよね」
尋ねれば、彼も頷く。
「あのさぁ……」
膝の上に肘をあてて頬杖をついているマルスランが目の前の二人をじっと見つめているわけだが。
「君たち二人って、いつもそんな感じなわけ?」