【電子書籍化】婚約破棄された伯爵令嬢ですが隣国で魔導具鑑定士としてみんなから愛されています~ただし一人だけ溺愛してくる~
部下その一のイヴァンとその二のカルロスがさりげなく首を横に振っていることから、彼の日頃の行いというものが想像できる、というもの。
「ま、そんなことはどうでもいいんだけどさ。とにかく、そういう委員会って面倒くさいわけよ。で、そもそもオレたち魔導士がそれに必要かと思ってね。この立案者が適当な人間だったら手酷く断ってやろうと思ってたところ。そしたらさ、魔導具はドッカーンってするし。もしかして、あの話って必要なことだったんじゃないの、って思い始めてね」
そこで、マルスランはお茶を飲んだ。ゴクゴクと勢いよく。口を開きっぱなしで喉が渇いたのだろう。さらに「おかわり」とまで言い出して。
優秀な部下は苦笑を浮かべつつもお茶の準備をする。
「で、さ。魔導具もドッカンしちゃったし、オレとしては文句を言いたいわけよ。金返せ、ってね。別に金に困ってるわけじゃないけどさ。金返せは、筋が通ってるよね。あ、ありがと」
そこでイヴァンが三人に新しいお茶を淹れてくれた。淹れ終われば、少し離れたところでカルロスと一緒に待機している。本当によくできている部下である。
「だけど、門前払いだろ? これじゃまるでオレが嘘をついているみたいだし。と思い出したのが、この制度の発案者ね。ドッカンした魔導具を見てもらって、ついでにその発案者がどんな奴か見てみたいな、とね。で、気に入らなかったら、やっぱりこの話は断ろうと思ったわけ。だけど、君なら合格。パンが食べられないことは悔しいけど」
「ま、そんなことはどうでもいいんだけどさ。とにかく、そういう委員会って面倒くさいわけよ。で、そもそもオレたち魔導士がそれに必要かと思ってね。この立案者が適当な人間だったら手酷く断ってやろうと思ってたところ。そしたらさ、魔導具はドッカーンってするし。もしかして、あの話って必要なことだったんじゃないの、って思い始めてね」
そこで、マルスランはお茶を飲んだ。ゴクゴクと勢いよく。口を開きっぱなしで喉が渇いたのだろう。さらに「おかわり」とまで言い出して。
優秀な部下は苦笑を浮かべつつもお茶の準備をする。
「で、さ。魔導具もドッカンしちゃったし、オレとしては文句を言いたいわけよ。金返せ、ってね。別に金に困ってるわけじゃないけどさ。金返せは、筋が通ってるよね。あ、ありがと」
そこでイヴァンが三人に新しいお茶を淹れてくれた。淹れ終われば、少し離れたところでカルロスと一緒に待機している。本当によくできている部下である。
「だけど、門前払いだろ? これじゃまるでオレが嘘をついているみたいだし。と思い出したのが、この制度の発案者ね。ドッカンした魔導具を見てもらって、ついでにその発案者がどんな奴か見てみたいな、とね。で、気に入らなかったら、やっぱりこの話は断ろうと思ったわけ。だけど、君なら合格。パンが食べられないことは悔しいけど」