【電子書籍化】婚約破棄された伯爵令嬢ですが隣国で魔導具鑑定士としてみんなから愛されています~ただし一人だけ溺愛してくる~
9.伯爵令嬢、元婚約者と再会する
あのマルスランが魔導具認証委員会の一員になることを受け入れた、という話は、関係各所で話題にあがり、「信じられん」「何が起こった」という言葉の連発であったことをカリーネは知らない。そしてカリーネ自身も学生の身分でありながら、その委員会の一員になってしまったのは、魔導具認証制度の発案者だからだ。
マルスランが委員に名乗りをあげたその日、制度は採用された。というのも、魔導具の事故で怪我をした彼が、この制度の必要性について熱く語れば、説得力というものが生じる。しかも、貴重な治癒魔法の使い手であり、その彼が魔導具の不備によって負傷したと言うことは、本来であれば起こってはならないこと。その想いが、委員会の中で一致したのだ。
その制度を運営し、中心となって活動していく人物たちを認証委員会と呼ぶことになった。そして、その認証委員会の一員となっているカリーネだが、学生という身分もあるためもちろん学校には通っている。お昼前の授業を終えると、ラーシュと共に食堂で昼食をとり、そのまま研究棟の第八講義室へと向かう。
今、この第八講義室には認証制度の土台となる規約作りについて、関係者一同が集まっていた。やはり魔導具のことであれば専門家を、ということで、この学校の教師陣も評価基準となる規約作りに協力していた。
そうやって有識人の頭を集めて三か月。なんとかその規約の第一版となるものができあがる。
それはカリーネがこの制度をラーシュに相談してから半年後のことだった。
カリーネもいつの間にか十七歳になっていたし、この国へ来たときよりも体つきは丸みが帯びてさらに女性らしくなった。
そのカリーネに驚いたのは、もちろんカリーネの家族たちだ。
マルスランが委員に名乗りをあげたその日、制度は採用された。というのも、魔導具の事故で怪我をした彼が、この制度の必要性について熱く語れば、説得力というものが生じる。しかも、貴重な治癒魔法の使い手であり、その彼が魔導具の不備によって負傷したと言うことは、本来であれば起こってはならないこと。その想いが、委員会の中で一致したのだ。
その制度を運営し、中心となって活動していく人物たちを認証委員会と呼ぶことになった。そして、その認証委員会の一員となっているカリーネだが、学生という身分もあるためもちろん学校には通っている。お昼前の授業を終えると、ラーシュと共に食堂で昼食をとり、そのまま研究棟の第八講義室へと向かう。
今、この第八講義室には認証制度の土台となる規約作りについて、関係者一同が集まっていた。やはり魔導具のことであれば専門家を、ということで、この学校の教師陣も評価基準となる規約作りに協力していた。
そうやって有識人の頭を集めて三か月。なんとかその規約の第一版となるものができあがる。
それはカリーネがこの制度をラーシュに相談してから半年後のことだった。
カリーネもいつの間にか十七歳になっていたし、この国へ来たときよりも体つきは丸みが帯びてさらに女性らしくなった。
そのカリーネに驚いたのは、もちろんカリーネの家族たちだ。