【コミカライズ】【電子書籍化】婚約破棄された伯爵令嬢ですが隣国で魔導具鑑定士としてみんなから愛されています~ただし一人だけ溺愛してくる~
「お待たせしてしまい、申し訳ありません」
事務員はその人を応接室に通した、と言っていた。対応方法としては間違ってはいない。
「私、魔導具認証委員会魔導具鑑定士のカリーネ・ロードと申します。こちら、同じく委員会のラーシュ・タリアン」
カリーネはこの応接室で待っていた男にすっと名刺を差し出した。同じようにラーシュも差し出す。
「カリーネ・ロード。ロード伯の娘か?」
まさか、ここで自分のことを知っている人物が来るとは思ってもいなかったカリーネ。認証委員会の人間はカリーネがそうであることを知っているが、それ以外の人間は知らないはず。
カリーネは相手の男をじっと見る。だが、全く見覚えが無い。
「お前、本当にカリーネか? ああ。いや、面影はあるな」
親しげにカリーネの名を口にしたことに、ラーシュがひくっと唇を震わせた。
「覚えていないのか? まあ、実際にはお前がデビュダントの時にしか会っていないからな」
事務員はその人を応接室に通した、と言っていた。対応方法としては間違ってはいない。
「私、魔導具認証委員会魔導具鑑定士のカリーネ・ロードと申します。こちら、同じく委員会のラーシュ・タリアン」
カリーネはこの応接室で待っていた男にすっと名刺を差し出した。同じようにラーシュも差し出す。
「カリーネ・ロード。ロード伯の娘か?」
まさか、ここで自分のことを知っている人物が来るとは思ってもいなかったカリーネ。認証委員会の人間はカリーネがそうであることを知っているが、それ以外の人間は知らないはず。
カリーネは相手の男をじっと見る。だが、全く見覚えが無い。
「お前、本当にカリーネか? ああ。いや、面影はあるな」
親しげにカリーネの名を口にしたことに、ラーシュがひくっと唇を震わせた。
「覚えていないのか? まあ、実際にはお前がデビュダントの時にしか会っていないからな」