【コミカライズ】【電子書籍化】婚約破棄された伯爵令嬢ですが隣国で魔導具鑑定士としてみんなから愛されています~ただし一人だけ溺愛してくる~
「どちら様でしょう?」
 目を細め、相手の男を睨みつけるカリーネ。カリーネもこのような馴れ馴れしい男など知らない。ただし、ラーシュとマルスランを除く。

「おいおい。薄情だな。お前の元婚約者だろう?」

 元婚約者。と言われ、その名を思い出すのに、カリーネは十秒ほどの時間を要した。

「ヘルムートさま? モンタニュー公爵家の」

「ご名答」
 目の前の男は、不気味に笑っていた。
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