【コミカライズ】【電子書籍化】婚約破棄された伯爵令嬢ですが隣国で魔導具鑑定士としてみんなから愛されています~ただし一人だけ溺愛してくる~
カリーネがヘルムートを睨みつけた。二年前の彼女であれば、ヘルムートに対してこのような態度をとることもできなかっただろう。だが、今は違う。ただ魔導具が好きだったあの頃とは違うのだ。魔導具を使う者たちが安心して使えるような、そんな魔導具を作り広めていきたいと思っている。
だからこそ、ヘルムートのような考えは許せない。彼がラベルゴ商会の人間というのであれば、やはりラベルゴ商会は彼のような考えの集まりなのだろう。
「もし、ラベルゴ商会のこの魔導パン焼き機をこのストレーム国で売りたいというのであれば、まず、魔導回路に保護回路を持たせること。それから、制御部が動力部によって誤動作しないように、回路間に充分な距離をとること。また魔鉱石の魔力が外に漏れださないように、シールドで覆うこと。さらに、この外装。もう少ししっかりした材料を使ってください」
「そんなことをしたら、金がかかるだろう。安い魔導具というのがラベルゴ商会の売りだからな」
「でしたら、このストレーム国で売ることをあきらめてください。ラベルゴ商会の魔導パン焼き機をストレーム国で販売することを認めるわけにはいきません。安ければいいという問題ではありません」
ぎろりとヘルムートはカリーネを睨みつける。
「あまり、いい気になってるなよ。魔導具を作るための魔鉱石や部品。今、入手難が続いてるという話も知ってるよな」
「ああ、知っている」
だからこそ、ヘルムートのような考えは許せない。彼がラベルゴ商会の人間というのであれば、やはりラベルゴ商会は彼のような考えの集まりなのだろう。
「もし、ラベルゴ商会のこの魔導パン焼き機をこのストレーム国で売りたいというのであれば、まず、魔導回路に保護回路を持たせること。それから、制御部が動力部によって誤動作しないように、回路間に充分な距離をとること。また魔鉱石の魔力が外に漏れださないように、シールドで覆うこと。さらに、この外装。もう少ししっかりした材料を使ってください」
「そんなことをしたら、金がかかるだろう。安い魔導具というのがラベルゴ商会の売りだからな」
「でしたら、このストレーム国で売ることをあきらめてください。ラベルゴ商会の魔導パン焼き機をストレーム国で販売することを認めるわけにはいきません。安ければいいという問題ではありません」
ぎろりとヘルムートはカリーネを睨みつける。
「あまり、いい気になってるなよ。魔導具を作るための魔鉱石や部品。今、入手難が続いてるという話も知ってるよな」
「ああ、知っている」