【コミカライズ】【電子書籍化】婚約破棄された伯爵令嬢ですが隣国で魔導具鑑定士としてみんなから愛されています~ただし一人だけ溺愛してくる~
カリーネは周囲を見回した。荷馬車を止めた場所は恐らくそれ専用の場所なのだろう。この建物はレンガ作りの家のように見えた。というよりも、本当に一軒家だ。レンガ作りの二階建て、地下一階。屋根からは煙突が立っているのが見えるが、煙は揺らめいていない。
玄関の向こう側に黒髪の女性が現れた。どこか異国情緒あふれる、という表現が似合うような女性。
「久しぶりね、フラン。で、そっちが奥さんで……。娘?」
玄関越しに声をかける。
「いや、妻の妹だ。カリーネ、こちらが工房主のハイケ・ペッツォ。こう見えても凄腕の魔導具士だ」
「こう見えては、余計なんだけど。っていうか、この子供を弟子にしろ、と? まだ未成年じゃないの?」
「デビュタントは済ませているから、立派な大人だな。カリーネ、挨拶を」
「あ、はい。カリーネ・ロードです」
ハイケは顎に手を当てて、カリーネの全身を上から下まで撫でまわすかのように見つめている。
「カリーネ。魔導具を設計するにあたり、魔導具から他にもらい火が起きないようにするためにはどうしたらいいかわかる?」
「はい。もらい火の原因となる火種を作らないこと。もしくは火種があったとして、魔導具自身内に封じ込めて、外には出さないこと。この二つですね」
玄関の向こう側に黒髪の女性が現れた。どこか異国情緒あふれる、という表現が似合うような女性。
「久しぶりね、フラン。で、そっちが奥さんで……。娘?」
玄関越しに声をかける。
「いや、妻の妹だ。カリーネ、こちらが工房主のハイケ・ペッツォ。こう見えても凄腕の魔導具士だ」
「こう見えては、余計なんだけど。っていうか、この子供を弟子にしろ、と? まだ未成年じゃないの?」
「デビュタントは済ませているから、立派な大人だな。カリーネ、挨拶を」
「あ、はい。カリーネ・ロードです」
ハイケは顎に手を当てて、カリーネの全身を上から下まで撫でまわすかのように見つめている。
「カリーネ。魔導具を設計するにあたり、魔導具から他にもらい火が起きないようにするためにはどうしたらいいかわかる?」
「はい。もらい火の原因となる火種を作らないこと。もしくは火種があったとして、魔導具自身内に封じ込めて、外には出さないこと。この二つですね」