【コミカライズ】【電子書籍化】婚約破棄された伯爵令嬢ですが隣国で魔導具鑑定士としてみんなから愛されています~ただし一人だけ溺愛してくる~
「本当に、子リスちゃんは棒切れみたいな身体だよな。その貧相な身体が、自分の家の評判を貶めることになることに、気付いた方がいい。だから、食べなさい」

 でも、クッキーを食べ過ぎて喉が渇いてしまったカリーネは、紅茶で喉を潤した。

「なんか、クッキーを食べたら、お腹いっぱいになってしまいました。ラーシュさん、少し休憩」

 永遠とラーシュが目の前にクッキーを差し出してくるのではないかと思えたから、カリーネはそう口にした。

「クッキーだけでお腹がいっぱいになるなんて。子リスちゃんは食が細いんだな」

「口の中が咽たのでしょう? 果物もあるけれど、食べる?」

 どうやら目の前の二人は、何が何でもカリーネに何かを食べさせたいようだ。

「あ、はい。後でいただきます」

「そう?」
 ハイケが寂しそうな顔をする。

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