夢の中だけでもいいから私に愛を囁いて
子供の頃から周りを良く見て自分がどう動くと周りが助かるかを分かっていたこともあるが、浩一が彼女の能力をよく理解し、いろいろな面をケアしてきたからだろう、3年目とは思えないほどの業務をこなしていた。
見た目の華やかさと和やかな性格が男性としては放っておきたくないという気持ちになるのだろう。
「乃愛ちゃん。これお願いしてもいいかな」
今日もまた来たな…アイツは確か営業の田中だったか…。
名前で呼ぶなんて…どういう関係なんだ。
まさか恋人か?
乃愛が男と仲良くする姿にイラッとした気持ちとともにツキンと胸に痛みを感じた。
叔父として彼女を心配しているだけだと思っているが、二人が仲良さそうに話している様子が気になり目が離せなくなってしまった。