鷹臣くんは盗みたい



そんな風に占いをナメつつも、なぜか心のソワソワが抜けきれなくて……

高校行きのバスの中で、まさかの出来事が起こってしまった。



当たったんだよ、占いが。

出会ったんだよ、この俺が。

運命の相手に。




今思い出しても、俺の胸がキュンって疼く。

そんな甘酸っぱい運命の出会い。



バスの中で、何が起こったかって言うと……




ん?

今、俺の足元に落ちている、桜色のボールペンは……



うわぁぁぁぁ!



過去へ意識タイムスリップしてたのに

すげー良いところで、現実に引き戻されたし。




何気なく下げた視線。


床に落ちたままの美月のペンが、俺の目に留まり

家に持ち帰りたい衝動が、再燃する。

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