寡黙なトキくんの甘い溺愛
「あ、あの……トキくん?」
「ん?」
「いや“ ん?”じゃなくて……。
これは一体、どういうこと……?」
トキくんに「寝て」と言われて保健室で寝ていた私。
起きたら、なんとトキくんがクラス皆のハチマキを完成させてくれていた。
絶対大変だったろうに、というかアイロンも必要だったのにどうやって完成させたのか分からないけど……
トキくんが、神様に見えた。
『お礼させて!』
『いや、いい……』
『どーしても!お願いっ!』
『……じゃあ、うん』
トキくんに何かお礼がしたくて、頼み込んだ放課後――
私とトキくんは、なぜか女の子の服が並ぶお店通りに来ていた。