寡黙なトキくんの甘い溺愛
――――そんな二人の事はおいといて。
俺は他の生徒が授業中ということも忘れて、学校の中を走り回っていた。さすがに授業中の部屋へ入って探すことは出来ないし、砂那もそんなところへはいないはずだ。
砂那、どこにいる?
砂那――
「砂那!」
早く会いたい、色々話したい事があるんだ――
俺の足は夢中で動き、そして、歩みを止める。
「見つけた……」
そしてついに、中庭のベンチで横になる砂那の姿を見つけるのだった。