寡黙なトキくんの甘い溺愛
「俺、相条さんと付き合うことになったから!お試しだけど。トキくんより先に彼女出来ちゃって、ごめんね~!」
「は?」
文面を見て、思わずズリこけそうになった。あの二人が付き合うのも驚いたけど……あれ?砂那?もしかして、俺と付き合うことになった事、二人に言ってない?
「いや、まさか……だってさっき抱き合うまでしたし……」
そこまで言って、ハッとなる。どこかで覚えた、この感覚。そう、俺は……
「砂那に、付き合おうって、言ってない……」
俺の好きな人は超がつくほどの鈍感な子だって、今、思い出したのだった――